【症例紹介】歯が揺れて噛めない重度歯周病|治療から17年の経過

  • 歯周病治療
  • インプラント

Vol.127

皆さま、こんばんは。さとう歯科クリニック院長の佐藤公麿です。

日本歯周病学会の歯周病専門医・指導医として、歯周病の治療に取り組んでいます。

 

「歯がグラグラして、硬いものが噛めない」 「歯医者に行ったら、抜くしかないと言われるのが怖い」

このようなお悩みをお持ちの方に向けて、今回は重度の歯周病の症例と、その後17年の経過をご紹介します。

今回の症例について

項目 内容
年代・性別 初診時50歳代・女性
主訴(来院のきっかけ) 歯が揺れて噛めない
診断 広汎型 慢性歯周炎 ステージⅣ・グレードC(重度)

「ステージⅣ」は、歯周病の進み具合を4段階で表したうちの、もっとも進んだ段階です。歯を支える骨が大きく失われ、歯が揺れたり、噛みにくくなったりしています。「グレードC」は、進むスピードが速いタイプであることを表します。

 

歯周病は「痛くないまま」進みます

歯周病は、歯と歯ぐきのすき間に入りこんだ細菌によって、歯を支える骨が少しずつ溶けていく病気です。初めのうちは痛みがほとんどないため、歯が揺れてから気づく方が少なくありません。

次のようなサインがあれば、早めの受診をおすすめします。

  • 歯みがきのときに血が出る
  • 歯ぐきが腫れる、下がってきた
  • 口のにおいが気になる
  • 歯が揺れる、噛むと違和感がある

行った治療

  1. 歯周基本治療:歯みがきの方法を一緒に見直し、歯の表面や歯ぐきの中の歯石を取り除きました
  2. 歯周外科治療:歯ぐきの奥深くに残った汚れを取り除くため、お口全体で歯周外科治療を行いました
  3. 噛む機能を回復する治療:被せ物・ブリッジで歯を連結して支え合う形にし、歯を失っていた左下にはインプラントを入れました
  4. 定期メインテナンス:治療後は、定期的なメインテナンスで歯ぐきと噛み合わせの状態を確かめています
項目 内容
治療期間 約4年(その後、定期メインテナンスを継続)
来院回数 約100回(メインテナンスを含む)
治療を行った場所 岡山大学病院で院長が担当して治療を行い、2017年からはさとう歯科クリニックで定期メインテナンスを続けています
費用 保険診療と自費診療を組み合わせた治療です。自費の総額:約200万円(税込)
※岡山大学病院での費用です。当院で同じ治療を行う場合の費用とは異なります
※保険診療分は別途、窓口負担があります
担当医 佐藤 公麿(日本歯周病学会 歯周病専門医・指導医)

17年の経過

初診時(50歳代)と、初診から17年後(70歳代)のエックス線写真と口の中の写真です。

 

【写真:上が初診時(50歳代)、下が初診から17年後(70歳代)】

重度の歯周病でも、治療のあとに定期的なメインテナンスを続けることで、長い期間にわたってお口の状態を見守ることができます。この方とは、初診から17年のお付き合いになります。

 

なぜメインテナンスが大切なのか

歯周病は、治療で落ち着いたあとも、歯みがきが不十分になったり、通院が途切れたりすると、再び進むことがある病気です。特に、今回のように進むスピードが速いタイプ(グレードC)の方は、定期的に歯ぐきの状態を確かめ、早めに手を打つことが大切です。

さとう歯科クリニックでは、歯科衛生士の担当制をとっています。毎回同じ歯科衛生士が、歯ぐきの小さな変化にも気づけるよう、お口の状態を継続して見ています。

 

治療の主なリスク・副作用

  • 歯周外科治療のあと、痛み・腫れ・出血、歯ぐきが下がる、歯がしみるなどの症状が出ることがあります
  • 被せ物・ブリッジは、支えになる歯を削る必要があります。また、外れたり、根が割れたりすることがあります
  • インプラントは外科手術が必要です。骨の状態や全身の病気によっては治療できない場合や、まわりに炎症(インプラント周囲炎)が起こる場合があります
  • 治療後も、歯みがきや定期的なメインテナンスが不十分な場合は、再発・進行することがあります

※この症例は個人の治療経過であり、すべての方に同じ結果を保証するものではありません。 ※治療前後の写真は、患者さまの同意を得て掲載しています。

 

よくあるご質問

Q. 歯が揺れていたら、もう抜くしかないのでしょうか?

A. 揺れの原因や骨の状態によって、残せるかどうかは変わります。まずは精密な検査で、歯を支える骨がどのくらい残っているかを確かめ、残せる可能性と、そのための治療を一緒に考えます。

 

Q. 歯周病の治療は、どのくらいの期間がかかりますか?

A. 歯周病の進み具合によって大きく変わります。軽い場合は数か月、重い場合は今回のように数年かかることもあります。治療の前に、見通しをご説明します。

 

Q. 他の歯科医院で治療中ですが、相談できますか?

A. はい、ご相談いただけます。現在の状態を拝見し、考えられる選択肢をご説明します。

 

歯周病でお悩みの方へ

歯の揺れや、歯ぐきの出血が気になる方は、一度ご相談ください。歯周病専門医が、お口の状態を詳しく調べ、治療の方法と見通しをご説明します。

 

さとう歯科クリニック

〒701-0205

岡山県岡山市南区妹尾1380-3

電話:086-363-1180

初診の方は、24時間受付の初診限定WEB予約もご利用いただけます。

 

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