【症例紹介】矯正治療後の歯茎下がり(歯肉退縮)に対する歯周形成外科手術

  • 歯肉退縮治療
  • 歯周病治療

Vol.124

皆様、こんにちは。さとう歯科クリニック院長の佐藤公麿です。

「矯正治療で歯並びはきれいになったのに、歯茎が下がって歯が長く見えるようになった…」

このようなお悩みで来院される患者さんは少なくありません。

今回は、矯正治療後に上顎前歯の歯肉退縮(歯茎下がり)が生じた30代女性の症例をご紹介します。

※患者様には写真掲載について十分な説明を行い、同意をいただいております。


「思い切り笑えない…」それが来院のきっかけでした

患者様は30代女性。

矯正治療によって歯並びは改善しましたが、その後、上顎前歯の歯茎が徐々に下がっていることに気付かれました。

鏡を見るたびに歯が長く見えることが気になり、

「口元を隠して笑うようになってしまった」
「思い切り笑えない」

ということが一番のお悩みでした。

歯肉退縮は痛みがないことも多いため、そのまま経過を見る方もいらっしゃいます。しかし、見た目だけではなく、知覚過敏や将来的な歯根面の摩耗・むし歯のリスクが高まることもあるため、適切な診査・診断が重要です。


矯正治療後に歯茎が下がることはあるの?

矯正治療そのものが悪いわけではありませんが、歯の移動に伴い歯を支える骨(歯槽骨)が薄くなっている部位では、歯肉退縮が起こることがあります。

また、

  • 生まれつき歯肉が薄い(Thin phenotype)
  • 歯槽骨が薄い
  • 強いブラッシング圧
  • 歯列の位置
  • 唇や小帯の影響

など、複数の要因が重なることで歯肉退縮が進行する場合があります。

そのため、「矯正後だから仕方ない」と諦める必要はありません。適切な診断のもとであれば、歯肉を回復させられる可能性があります。


根面被覆術による治療を行いました

今回の患者様には、審美性の回復と歯根面の保護を目的として**歯周形成外科(根面被覆術)**を行いました。

根面被覆術とは、下がってしまった歯茎を元の位置へ回復させることを目的とした歯周外科治療です。

必要に応じて患者様ご自身の口蓋(上あご)から採取した結合組織を移植し、歯肉の厚みを増やしながら歯根面を覆うことで、より長期的に安定した結果を目指します。

当院では術前に、

  • 歯肉の厚み
  • 歯槽骨の状態
  • 歯の位置
  • 歯磨き方法
  • 噛み合わせ

などを十分に評価した上で、一人ひとりに適した治療方法をご提案しています。


治療後2か月で自然な歯肉ラインへ

術後2か月の時点では、露出していた歯根面は歯肉で覆われ、左右の歯肉ラインもより自然になりました。

患者様からも、

「笑うことへの抵抗がなくなりました。」
「もっと早く相談すればよかったです。」

という嬉しいお言葉をいただきました。

歯肉は単に歯を覆う組織ではありません。

歯と調和した美しい歯肉ラインは、口元全体の印象を大きく左右します。

特に前歯は笑顔の中心となるため、歯肉退縮を改善することで見た目の印象は大きく変化します。


歯茎が下がっていても改善できる可能性があります

歯肉退縮はすべての症例で完全に回復できるわけではありません。

歯槽骨の状態や退縮の程度、歯の位置などによって治療結果は変わります。しかし、適応症例では高い審美性と機能性の改善が期待できます。

「矯正後だから治らない」
「年齢のせいだから仕方ない」

と諦めている方も、一度専門的な診査を受けてみることをおすすめします。

早い段階で治療を行うことで、より良い結果につながる場合も少なくありません。


当院の歯周形成外科へのこだわり

さとう歯科クリニックでは、歯周病治療だけでなく、歯肉退縮に対する歯周形成外科にも力を入れています。

単に歯茎を覆うことだけを目的とするのではなく、

  • 長期的な安定性
  • 自然で美しい歯肉ライン
  • 患者様ごとの歯肉の厚みや骨の状態に合わせた治療計画

を重視し、できるだけ低侵襲で精密な手術を心掛けています。

歯茎が下がって気になる方、矯正治療後の歯肉退縮でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

当院では、歯肉退縮に対する歯周形成外科症例を数多く手掛けています。

過去の症例も良かったらご覧ください。

 ・過去の症例1

 ・過去の症例2

 ・過去の症例3

 ・過去の症例4

 ・過去の症例5


症例情報

主訴
矯正治療後に前歯の歯茎が下がり、笑顔に自信が持てなくなった。

診断名
歯肉退縮

治療内容
歯周形成外科(根面被覆術)

治療期間
術後2か月時点

費用(税込)
自由診療 77,000円~220,000円(症例や治療範囲により異なります。)

執刀医
佐藤 公麿

主なリスク・副作用

  • 術後に疼痛、腫脹、出血を生じることがあります。
  • 一時的に知覚過敏が生じる場合があります。
  • 治癒には個人差があり、歯肉被覆量が期待どおりにならない場合があります。
  • 術後の口腔清掃状態や喫煙、歯磨き習慣などにより、結果や長期的な安定性が影響を受けることがあります。
  • 歯肉退縮の程度や骨の状態によっては、完全な根面被覆が困難な場合があります。

写真について
掲載している症例写真は、患者様ご本人に治療内容および掲載目的をご説明し、十分なご理解と同意をいただいたうえで掲載しています。治療効果には個人差があり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。

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