アマルガム除去を安全行うためのラバーダム防湿のススメ

  • 虫歯治療
  • 審美修復

Vol.93

皆さま、こんにちは。さとう歯科クリニック院長の佐藤公麿です。

 

今回は、「アマルガムの除去」についてお話ししたいと思います。

 

当院を受診される患者様の中には、「昔治療した歯の銀色の詰め物が気になる」「健康への影響があると聞いたけれど、実際はどうなの?」というご質問をいただくことがあります。これらの銀色の詰め物の多くは「アマルガム」と呼ばれる歯科材料で、かつては虫歯治療に広く使われていました。

 

しかし、近年ではアマルガムの使用はほとんど行われておらず、多くの歯科医院ではより安全で審美的な材料に置き換えられています。今回は、アマルガムとは何か、除去することのメリット、そして当院での取り組みについてご紹介いたします。


■ アマルガムとは?

アマルガムとは、水銀と銀・スズ・銅などの金属を混合して作られた詰め物のことです。かつては保険診療でも認められており、耐久性が高く扱いやすいため、多くの歯科医院で使用されていました。

しかし、アマルガムには約50%の水銀が含まれており、加齢や劣化、咬合力などの影響で微量の水銀蒸気が放出される可能性があるとされています。これが体内に蓄積することを懸念し、アマルガムを除去したいと希望される方が増えているのです。


■ アマルガムを除去する3つのメリット

見た目が自然になる(審美性の向上)

銀色の詰め物は、お口を開けたときに目立つため、見た目が気になる方も少なくありません。アマルガムを白いセラミックやコンポジットレジンに置き換えることで、自然な歯の色に近づけることができます。

健康面のリスクを軽減

アマルガムに含まれる水銀が体内に取り込まれることを心配される方もいらっしゃいます。科学的には明確な因果関係はまだ議論のある部分ですが、「体に不要な金属はできるだけ排除したい」というご希望に応じる形で、アマルガムを安全に除去することは選択肢の一つです。

詰め物の下にある虫歯を発見しやすい

アマルガムは黒いため、詰め物の下で虫歯が進行していても気づきにくいという欠点があります。実際、除去してみると中が虫歯になっていた、ということも少なくありません。除去することで、歯の健康状態を正確に確認でき、早期治療につながります。


■ 除去の際の注意点と当院の対応

アマルガムには水銀が含まれているため、除去の際に吸引装置や口腔内バキューム、ラバーダム防湿などを用いて、水銀蒸気や金属粉が体内に入らないように十分配慮する必要があります。

当院では、患者様の安全を第一に考え、以下のような対策を講じた上でアマルガムの除去を行っています。

  •  ラバーダムによる隔離

  •  防護用マスク・手袋・アイプロテクターの着用

  •  金属除去後の適切な洗浄と処理

 

このように、専門的な器具と手順を用いた「安全な除去」が非常に重要です。

 

下の写真は左上第一大臼歯と第二大臼歯にアマルガムが入っており、患者さまの希望で除去を行なった症例です。まずは、アマルガム除去を始める前にラバーダム防湿を行いました。

 

ラバーダム防湿をした状態で実際にアマルガムを除去すると・・・

下の写真のように中が虫歯になっていたり、削り取ったアマルガムの削片が多量に出ていることがわかります。この後に虫歯を除去していきました。

 

ラバーダム防湿など、対策を講じた上でのアマルガム除去であれば安全に行うことができますが、そうでなければアマルガムの削片が水と一緒に喉の方に流れて体の中に入ってしまう恐れがあります。

 

■ まとめ:不安がある方はご相談ください

アマルガムは今すぐ除去しなければならないというわけではありません。ただし、「気になる」「健康面が不安」「見た目を改善したい」といったお気持ちがある方は、一度ご相談いただければと思います。

 

当院では、患者様のご希望や全身の健康状態も考慮しながら、最善の治療法をご提案いたします。

気になる銀歯がある方、ぜひ一度ご相談ください。

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