Vol.98
皆さま、こんばんは。さとう歯科クリニック院長の佐藤公麿です。
今回は、40代女性の患者さまに行った「左上第一大臼歯および第二大臼歯(左上6・7番)」のダイレクトボンディング治療についてご紹介します。
■ 初診時の状態とご希望
初診時のレントゲン写真では、左上6・7番の歯の間(隣接面)に虫歯が認められました。目立ちにくい箇所とはいえ、患者さまは「できるだけ削らずに、きれいに治してほしい」とのご希望をお持ちでした。
そのため、保険の銀歯やセラミッククラウンではなく、**歯をなるべく削らず、審美性にも優れる「ダイレクトボンディング」**を選択されました。
■ ダイレクトボンディングとは?
ダイレクトボンディングは、コンポジットレジンと呼ばれる歯科用樹脂を直接歯に盛り足して形を整える治療法です。従来の詰め物(インレー)と比較して、
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歯の削除量が少ない
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その日のうちに処置が完了することが多い
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保険診療のレジンよりも審美性・耐久性に優れる材料を使用できる
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マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)による精密治療が可能
といった特長があります。
■ 治療後の評価と効果
術後のレントゲン写真では、左上6・7番ともに隣接面のコンタクト良好かつ辺縁封鎖性も良好で、充填部位に段差やギャップは認められませんでした。
■ 費用・期間について
【治療費】
33,000円〜66,000円(税込)/1歯あたり
虫歯の範囲により異なります
【治療回数】
1回の来院で対応可能です。本症例では、左上第一大臼歯と第二大臼歯に対してそれぞれ1回ずつ治療を行いました。
【担当医】
佐藤公麿
【リスク・副作用】
強い噛み合わせの力で破折することがあります。
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(臨床写真の掲載については、患者さまに掲出の同意を得ております。)
■ まとめ
ダイレクトボンディングは、特に**「保険の銀歯にはしたくない」「自然な見た目で治したい」「なるべく歯を削りたくない」**という方にとって非常に適した治療法です。
当院では、マイクロスコープを用いた精密なダイレクトボンディングを提供しており、多くの患者さまから高い満足度をいただいております。
歯の詰め物が気になる方や、過去の治療のやり直しをご検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。