Vol.110
皆さま、こんばんは。さとう歯科クリニック院長の佐藤公麿です。
先日、東京で開催された「5-D Japan 17th Advanced Course」にて、光栄にもファウンダーの北島一先生にご指名頂き,症例発表の機会をいただきました。
今回のテーマは、「重度歯周炎に対して歯周組織再生療法と根面被覆術を併用した症例」です。
歯周病治療の中でも、組織再生と審美性の両立を目指す非常にチャレンジングなケースでした。
■ 症例の概要
症例は、前歯部に高度な骨吸収と歯肉退縮を伴う重度歯周炎の患者様です。
まず、歯周基本治療によって炎症をコントロールし、その後、
**NIPSA(Non-incised Papillae Surgical Approach:乳頭を切開しない外科法)**と
**CTG(結合組織移植術)**を併用して治療を行いました。
発表では、術前・術中・術後1ヶ月経過の比較写真を提示し、
「審美的結果と組織再生をいかに両立させるか」というテーマで議論を行いました。
■ ディスカッションから得られた学び
発表後には、多くの先生方からご質問・コメントをいただきました。
船登彰芳先生(5-D Japanファウンダー)と片山明彦先生(有楽町デンタルオフィス)からは、
手技の選択や軟組織マネジメントについて貴重なアドバイスをいただきました。
また、石川知弘先生(5-D Japanファウンダー)からは「名前を覚えておく」とわざわざお声がけいただき、素直に嬉しかったです(笑)。
この経験は、今後の臨床への大きな励みとなりました。
今回の症例では、いかに血流を意識した切開デザインを行うか、外科手技の向上について多くのアドバイスをいただき、今後の臨床に活かしていきたいと思います。
■ 今後に向けて
このような学びの場に立つことで、自分の臨床を客観的に振り返る機会を得られます。
また、周りの先生方の発表レベルの高さにも刺激を受け、
「より患者さまのためになる歯科医療の実現をしたい」という気持ちが一層強まりました。
今後も、歯周組織再生療法・根面被覆・審美歯周外科を中心に、
より良い治療結果を追求し、日々研鑽を積んでまいります。
ご指導くださった先生方、そしてこのような貴重な機会をくださった5-D Japanの皆様に、心より感謝申し上げます。
※本記事の症例写真は、学術発表用に撮影・使用許可を得たものです。
実際の治療内容は患者様の状態により異なります。