歯科治療中の全身合併症や偶発症への対応

Vol.40

皆さま、こんばんは。岡山市南区妹尾にあるさとう歯科クリニック院長の佐藤公麿です。

 

先日、母校の岡山大学で開催された岡山県歯科医師会主催の『第8回ODAシミュレーションコース』にて、

歯科治療中の偶発症に対する歯科医院としての対応を学んできました。

 

当院では、開業以来0歳の乳児から94歳の方まで幅広い年齢層の方々に通院していただいています。

近年子供の数が減っているにも関わらず、全国的な子供の歯科治療中の事故や偶発症は増えているそうです。

また、社会の高齢化が進むにあたり、様々な病気を有する高齢の患者さまも増え、

今後ますます重篤な医療事故や合併症のリスクが高まることを考えると、

医院として迅速に対応ができる体制作りが非常に重要だと考えています。

 

研修会では、実際の院内で起こり得る状況をシミュレーションしながら、

患者さまの変化からどのような状態かを判断し、適切な対応を迅速に行うための実践を繰り返し行いました。

我々開業歯科医はお口の中に麻酔の注射を行うことは日常茶飯事なのですが、

緊急薬剤をお口の外に注射するのは(筋肉注射や皮下注射、静脈注射)正直慣れていない方が多いと思います。

研修会ではインストラクターの方から実際に注射の打ち方やルートの取り方など、

実習付きで丁寧に教えていただくことができ、緊急時の対応に備えることができました。

 

もちろん、緊急時に適切な対応ができることは重要ですが、

それ以上にトラブルや緊急事態が起こらないように常日頃から予防をすること

一番重要であることに疑う余地はありません。

 

 

当院では、歯科治療中のトラブルや緊急事態を予防するために、以下のことを実践してまいります。

 

①初診時のカウンセリング時や治療前に、しっかりお話をお聴きし、

 かかられてるご病気や服用中のお薬など、お体にまつわることをしっかり把握することで、

 重大な病気を見逃さないようにします。

 

②かかられているご病気や内服薬(注射薬も含む)について把握し、

 必要に応じてかかりつけの先生に対診を行います。

 

③治療を行う前に、必要に応じて血圧や血中酸素飽和度などを測定し、

 お体の状態を把握します。

 

④治療中のモニタリングや全身管理を行うことで、患者さまの些細な変化や異常を速やかに認識し、

 適切な対応を行うことで偶発症の重篤化を防ぎます。

 

⑤治療に対する緊張や不安から偶発症が起こることもあるため、事前にしっかりお話をさせていただき、

 患者さまとの信頼関係の構築に努めます。

 

 

お口の健康を守り、人生を健康で豊かに。

 

さとう歯科クリニックでは、来院いただくすべての皆さまに、
安心して良質な医療を受けていただけるよう、今後も研鑽を続けていきたいと思います。

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