8020達成者と噛み合わせ

Vol.19

皆さま、こんばんは。岡山市南区妹尾で開業予定のさとう歯科クリニック院長の佐藤公麿です。

 

『8020運動』という言葉を耳にしたことのある方も多いと思います。

 

この運動は、1989年(平成元年)から、厚生省(当時)と日本歯科医師会が推進している「80歳になっても20本以上自分を歯を保とう」という運動です。

 

20本以上の歯があれば、食生活にほぼ満足することができると言われています。

 

そのため、「生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるように」との願いを込めてこの運動が始まりました。

 

80歳で20本以上の歯を有する方は年々増えており、以下の図のように推移しています。

 

 

 

 

一方で、8020達成者の特徴を調べた論文が多く報告されており、非常に興味深いので、その一部を本日はご紹介したいと思います。

 

 

以下、【8020達成者の咬合調査(竹内ら、歯科学報、2005)】より引用。

 

8020達成者の噛み合わせの特徴のついて

 

 

 

 

 

この報告から、8020達成者には、噛み合わせの良い方(正常咬合)の方が多いことがわかります。

一方で、反対咬合(受け口)の方や開咬の方では、8020達成者がほぼいないということにも注目が必要です(別の論文では、反対咬合の方でも8020達成者の方が少数ではありますが、いらっしゃったという報告はあります)。

(ちなみに、全体に占める、切端咬合を含む反対咬合の方は12.4%、開咬の方は11.9%存在)

 

反対咬合(受け口)の方や開咬の方は、正常咬合の方に比べて奥歯への負担が大きく、歯を喪失するリスクが高くなると言われています。

 

 

歯並びや噛み合わせを改善することで、生涯にわたってご自分の歯で食事を楽しめる可能性が高くなります。そして、改善するなら自身の成長を利用できる子供のうちからの矯正治療がお勧めです。

 

お口の健康を守り、人生を健康で豊かに。

 

さとう歯科クリニックでは、患者さまの健康のお役立ち情報の発信を継続していきたいと思います。

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